鳥取砂丘「このままワイが緑化したら単なる草原で観光資源が失われてしまう・・・せや!草むしりしたろ!」
鳥取砂丘は人力であの姿が維持されている、ということを知っていましたか?
そう、鳥取砂丘は放っておけば勝手に草が生えて、単なる草原、ゴルフ場になってしまうのですが、
それでは「鳥取県随一、そして最大の観光名所が失われてしまう」
ということでボランティア3000人を動員して草むしりをするそうです。草。
県緑豊かな自然課によると、主に外来種の雑草が繁茂する草原化が顕著になったのは昭和40年代初めごろという。平成3年には草原化した面積が、国の天然記念物指定を受けている鳥取砂丘のメインエリア約145ヘクタールの42%まで拡大。馬の背と呼ばれる高台の下辺りも緑一色となった。
鳥取砂丘の歴史を振り返ると、日本海からの冬の季節風に起因する「飛砂(ひさ)」が周辺の住民を苦しめてきた。江戸時代から飛砂を防ぐための植林が行われたものの、戦前までは、旧陸軍が砂丘を演習地として活用したため環境が大きく変わることはなかった。しかし戦後は、クロマツなどの植林が推進され、砂防林(飛砂防備保安林)の総面積は約720ヘクタールにもおよんだ。
ところが、植林された樹木が成長するにつれ、風がさえぎられて砂が動かなくなり、いたるところに雑草が繁茂。砂丘本来の景観が損なわれて観光面への影響も懸念されるようになった。このため、民間から砂防林の除去運動が起こり、鳥取市は昭和40年代に3年、50年代にも2年かけて計約32ヘクタールの砂防林を伐採し、ようやく砂の動きが確認できるようになった。
外来種に侵食される鳥取砂丘がSOS 除草作戦へ3千人出動めざす – ライブドアニュース
まぁ草むしりに勤しむ鳥取県民のお気持ちは分からなくもないですし、他に鳥取に観光資源が
あるか?と聞かれると微妙です。
ただ、地域住民からすると、飛砂には結構困っているようで、木は植えて、草は抜くという、
砂丘を守りつつ閉じ込める、という一見矛盾した施策を取り続ける必要があるそうな。
それなりに金はかかっているでしょうけど、観光客が訪れてお金を落としていくのでペイできるのかも。
仮に観光客が訪れなくなったら、もう砂丘を維持できない、ということで人の手が入らなくなり、
勝手に草原になってしまうかも知れません。
ま、それはそれで自然の摂理だと思いますけどね。
ちなみに日本最大の砂丘は鳥取砂丘ではなく、猿ヶ森砂丘と呼ばれる青森県の日本海側に
砂丘が広がっています。その大きさは鳥取砂丘の3倍です。
防衛省のミサイル発射試験場に指定されており、民間人は立ち入ることが出来ませんが、
興味ある人は行ってみましょう。